2023年6月16日～18日、神戸コンベンションセンターで第68回日本透析医学会学術集会総会が開催されました。服部病院からは6名のスタッフが参加し、臨床工学技士の野澤さんがポスター発表を行いました。

　透析患者のGNRIが経年的に低下することの原因を模索した発表で、透析日の週3回病院食を食べることでGNRIを維持するという、病院食の重要性を再認識した内容でした。発表は手慣れたもので、とても上手に発表していました。

　その他で興味深かったのは「行動変容がもたらす医療コミュニケーション」という講演で、医療者と患者さんがコミュニケーションを取る上で大切にしなければいけないことは「ムード」「患者さんからも学ぼうとする姿勢」であるということでした。

　自分自身や医療関係者として振り返ったときに、このようなことを意識して大切にできている人はどれだけいるのだろうか？と疑問を抱き、自分自身の未熟さを痛感するとともに、自分は変わらなければいけないと改めて実感させられました。

　中でも印象に残ったのは、寿命に影響する要因で生活習慣や喫煙などが挙げられますが、最も大きな影響を与える要因は“つながり”であることが報告されていました。つまり、コミュニケーションを取ることは健康のための治療であると言えます。透析患者さんやスタッフとの“つながり”、分け隔てなく助け合うことを大切にしていきたいと思います。

　今回の学会に参加し、日本の医療は着実に進歩していることを感じました。医療の常識は日々変わってしまう世界です。そのため常に学ぶ姿勢を忘れずに、患者さんにとってより良い治療を提供できる透析室にしていきたいと思います。

臨床工学技士　柏原　一輝